2019年08月20日(火)に、「社会課題を解決する新興国のスタートアップ~ブラジル・南米の事例から~」を開催しました。今回は、日本貿易振興機構(JETRO)にご在籍で、5年間ブラジルに駐在した経験を持つ辻本希世さんに、JETROの紹介やブラジルがどのような国か、ブラジルの抱える社会課題、それを解決する南米の新興国のスタートアップの事例などについて解説して頂きました。

今回の講師: 辻本 希世

独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)海外調査部米州課リサーチマネージャー

2006年3月上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業
2006年4月ジェトロ入構
2014年3月〜2019年2月ブラジル・サンパウロ駐在。ジェトロサンパウロ事務所にてブラジルの政治経済等調査を行う。ブラジルの政治や経済情勢等を調査し、ブラジルに進出する日系企業にどのような影響を与えるか分析し情報発信を行う。得意な分野は政治情勢と医療機器などの基準認証。現在は、ブラジルに加えて、ウルグアイ、パラグアイのメルコスール諸国とチリの調査を行う。


ブラジルの特色について解説する辻本さん
ブラジルってどんな国?

実際に暮らして感じたことも踏まえながら、辻本さんがブラジルについて説明しました。国土面積は日本の22.5倍、世界第5位と広さを誇る国。人口は2億人以上。国土が広いので、その分地域格差もあり、人口は南部の都市に集中し、都市部と地方との格差は広がっているようです。また、ブラジルは実際には移民も多く、多様な民族が集まっているそうです。他の南米の国と比べるなど色々な視点でブラジルについて説明が聞けました。

ブラジルの社会課題を考える参加者
ブラジルが抱える社会課題とは?

ブラジルは様々な格差による社会課題が生じています。まず、人口の集まる都市部には富裕層・中間層が集まり、人口がの少ない地方には低所得者層が多くなるという地域格差が生じています。また、収入格差も上位1%の平均収入と残り99%の平均賃金の差は驚くほど広がっています。他にも教育格差・金融格差などの大きな格差の問題が生じており、それぞれの格差によってどのような問題が生じるのかを考えました。

課題解決型スタートアップの台頭

格差が社会課題になっているブラジルを中心とした中南米で、課題解決型のスタートアップ企業が台頭しています。大企業が富裕層向けに事業を展開する中で置き去りにされた中間層・低所得者層のマーケットにスタートアップが目を向けた背景があると辻本さんは言います。例を挙げると、
Uber:地下鉄やバス以外の選択肢を増やす
Uber Eats:現金を持ち歩く必要がなく、治安の悪い夜道を歩く必要もない
Nubank:銀行の審査に通らず銀行口座が作れない低所得層向け
など、治安の悪さや公共の交通機関の不便さなど課題を解決するようなものが台頭してきているようです。中南米では視点と需要によりスタートアップ企業でも成功できるという、これからの起業やビジネス展開に希望を持てる内容でした。

参加者の声

実際に駐在されていた方の熱のこもった話を聞け、ブラジルを中心とした南米のスタートアップ企業対等の実情も分かる内容にの参加者の方からたくさんの感想を頂きました。丁寧な辻本さんの解説にブラジルで働くことへの興味を持たれた方も多かったです。辻本さん、ありがとうございました!

  • とても勉強になりました。ブラジルの情勢についての理解が深まり、いつか私もブラジルで働いてみたいと思いました。新しいものが好きなブラジル人の国民性に寄り添った、スタートアップ事業のビジネスモデルのお話はとても興味深かったです。(学生 経済学部)
  • 中南米の問題点や課題がはっきりわかり それに対応してどのようなサービスが 発展してきているのかとてもわかりやすく 説明をしてもらって大変参考になりました(社会人 エンジニア)
  • ブラジルについてなかなか知らなかったので、経済や農業など、目から鱗な情報が盛りだくさんで非常に勉強になりました。新しいものに対する受容、国民性も知れてよかったです。第三弾も首を長くしてお待ちしております!!(学生 文化構想学部)
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